切手の豆知識


第26回「ふるさと切手」

ふるさと切手
その他の切手
ふるさと切手:四国のみのり〜県花〜
(左から愛媛県、徳島県、高知県、香川県)
日本 2002年
ふるさと切手の日本郵便の文字の書体


 日本の郵便局で発売されている切手には、次のものがある。普段の郵便に使いやすい金額(額面)を揃えた普通切手、国家的な行事にちなみ発行される記念切手、世界遺産やふみの日などのテーマ図案で発行される特殊切手、地域限定発売の「ふるさと切手」である。普通切手、記念切手、特殊切手は、日本全国のどこの郵便局でも、窓口で買うことがでる。ところが、「ふるさと切手」は、どこの郵便局でも買えるという切手ではない。竹下内閣による「ふるさと創生」政策から誕生した、という背景があるからである。地方の活性化を図るために、郵便局の地域に密着したサービスのひとつとして、1989(昭和64)年4月に登場した切手なのである。
 日本の郵便組織は、13の地方郵政組織(支社)に分けられている。それぞれの地方郵政組織(支社)が、総務省の承認のもとに企画発行しているのが「ふるさと切手」である。当初、地方切手という名称であったが、切手収集家の組織である(財)日本郵趣協会が提案した、親しみやすい「ふるさと切手」という呼び名が浸透し、1990年4月からはこれが正式名称となった。それぞれの支社が、自らが受け持つ地域の名所・行事・風物などを図案とした地方色豊かな切手を、地域の郵便局で発売(地域限定発売)するというのが、「ふるさと切手」の特色といえよう。さらに、「ふるさと切手」の原画は、ほとんどの場合、地元に関係のある画家やイラストレーター、高校の美術教諭が手がけている。地元が主役の切手なのである。
 地域限定発売だが、日本国内ならどこでも使える切手でもある。それゆえ、他の地域の「ふるさと切手」を手軽に購入したいという人も多く、現在では以下の郵便局で、新しく発売される全ての「ふるさと切手」を、窓口に在庫がある限り買うことができる。全国の中央郵便局、東京都と長野県と新潟県の普通郵便局、それ以外の64の普通郵便局(北見局、帯広局、苫小牧局、小樽局、八戸局、弘前局、釜石局、北上局、石巻局、白石局、大館局、横手局、酒田局、米沢局、郡山局、いわき局、会津若松局、ひたちなか局、土浦局、下館局、足利局、高崎局、大宮局、越谷局、川越西局、所沢西局、熊谷局、木更津局、佐倉局、銚子局、市川局、柏局、横浜港局、平塚局、座間局、藤沢局、横須賀局、富士吉田局、高岡局、魚津局、七尾局、小松局、敦賀局、大垣局、多治見局、浜松西局、沼津局、千種局、豊橋局、岡崎局、一宮局、半田局、春日井局、四日市局、大阪東局、博多局、博多南局、久留米局、飯塚局、佐世保局、八代局、別府局、鹿屋局、川内局)である。

2005/05/28



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