切手の豆知識


第35回「オリンピック切手」


第1回のアテネ大会(1896年)を
記念したギリシャの切手

12種のうちの1種
五輪がデザインされた
最初の切手
ポルトガル 1928年
長野冬季大会 「Prix Olympia」銀賞
日本発行のスピードスケート図案の切手
日本 1990年


 毎回、オリンピックの開催に際して、世界中から記念切手が発行されている。今日では、オリンピック開催国はもちろんのこと、オリンピックに参加する国や地域、オリンピックに参加していない国や地域からも、記念切手が発行されている。また、オリンピックを記念した切手の売り上げが、国や地域の財政の援助となる点からも、これらの切手は、何種類ものセットで発行される傾向が強い。
 最初のオリンピック大会の記念切手は、第1回のアテネ大会(1896年)を記念した、開催国ギリシャ発行の12種セットである。その後、ギリシャが1906年に発行したアテネ特別大会の記念切手を除いて、第7回のアントワープ大会(1920年)で開催国のベルギーが3種セットを発行するまで、オリンピック大会の記念切手の発行はなかった。この第7回大会以降、夏季大会は開催ごとにオリンピックの記念切手が発行されるようになった。第9回のアムステルダム大会(1928年)では、ポルトガルが自国の選手団の大会派遣費用を集めるための切手1種を発行した。この切手は、オリンピックのシンボルマークの五輪がデザインされた、最初の切手である。第11回のベルリン大会(1936年)では、初めて聖火リレーが行なわれた。開催国のドイツが発行した8種セットの中の1つは、この聖火リレーをデザインしたものである。
 冬季大会では、第3回のレイク・プラシッド大会(1932年)を最初に、以後、全ての大会で記念切手が発行されている。
 オリンピックの記念切手は、第2次世界大戦以降から発行する国・地域が増えて、第20回のミュンヘン大会(1972年)では約2000種類が発行された。最近の大会では、100以上の国・地域から1500種類程度が、発行されている。
 国際オリンピック委員会(IOC)の前会長サラマンチ氏は、1945年からスポーツとオリンピックにちなむ切手を収集している。IOC会長に就任後は、オリンピックを記念した切手展の開催や、オリンピック切手収集の国際的な組織を創った。また、スイスにあるIOC本部ローザンヌのオリンピック博物館は、サマランチ氏が収集し寄贈した、1万種以上のオリンピック切手を収蔵している。
 IOCでは、第23回のロサンゼルス大会(1984年)から、デザインが優れているオリンピックの記念切手に対し、「Prix Olympia」という賞を授与している。これは、各大会で世界中から発行される記念切手の中から、金賞、銀賞、銅賞を1点ずつ選ぶものである。長野冬季大会(1998年)の記念切手では、日本が発行したスピードスケートをデザインした切手が銀賞に輝いた(ちなみに、金賞はブルガリア発行のアイススケートの図案、銅賞はエストニア発行のスキー距離競技の図案のものであった)。                            

2005/05/28



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