切手旅の第3回目は鹿児島県の離島、屋久島です。
屋久島を描いた切手はいくつかあるのですが、ご紹介するのは1995(平成7)年発行の「第1次世界遺産」シリーズから「縄文杉」と「ヤクシカ」です。
屋久島ってどんなところ?
雑誌などの島旅特集では、必ずと言っていいほど紙面に登場する屋久島。一度は行ってみたいと思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。1993(平成5)年の世界自然遺産登録、そして1997(平成9)年公開のスタジオジブリ制作の映画「もののけ姫」の舞台として、一気に知名度があがりました。
屋久島は、九州本島最南端から南方約60kmの東シナ海に浮かぶ、ほぼ円形の島。日本で7番目に大きい島で、面積は約500平方km、周囲は約130kmあり、車だと2~3時間ほどで1周できる広さです。
小さな島ではありますが、山が多く、雨がよく降るため、その地形や気候の特殊性を示す表現がいくつかあります。
■洋上アルプス…九州最高峰の宮之浦岳(1935m)をはじめ、1000mを超える山が46座もあります。そのため洋上から島を見ると、アルプスが海面に顔を出しているかのように見えます。■ひとつの島に九州から北海道がある…急峻な地形であるがゆえに、海岸近くから山頂までの間に、標高に応じて亜熱帯から亜高山帯までの植生の垂直分布が見られます。これを水平方向に置き換えると、九州から北海道までの南北2000kmにおよぶ植生がひとつの島で見られるということになります。■ひと月に35日雨が降る…降雨量の多さは日本一といわれ、年間降水量は海岸部で4400mm、山頂部では10,000mmにも達します(東京は約1600mm)。そんな雨の多さをさして、作家の林芙美子が小説『浮雲』の中に書いたのが、このフレーズ。島をめぐっていると朝か夕方、海岸沿いか山の中、島の東か西など、いずれかのタイミングや場所で降雨にあいます。島のどこかで必ず降っている、それが屋久島なのです。■東洋のガラパゴス…島の約9割が森におおわれる屋久島は、固有生物の宝庫。屋久島だけに自生する約40種の植物をはじめ、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、昆虫など、数多くの固有種がおり、島ならではの生態系を織りなしています。■ヒト二万、サル二万、シカ二万…固有種の中でも特に多く生息するのが、ヤクシカとヤクザル。彼らを含めて、島の住人を表したのがこの言葉です。実際には、ヒトは約1万2,000人、サルは約9,500~1万8,900頭、シカは約1万9,000頭。島をめぐっていると時にはヒトより頻繁に、サルやシカに出会います。
いかがですか? これらの言葉を紐解いただけでも、屋久島がいかに稀有な場所か、そしてどれほど魅力的かが浮き彫りになりますよね。
屋久島が世界遺産に登録されるまで
屋久島が世界自然遺産に登録されたのは1993(平成5)年。鹿児島県の屋久島、青森県・秋田県の白神山地が自然遺産として、奈良県の法隆寺仏教建造物、兵庫県の姫路城が文化遺産として世界遺産リストに登録されました。
そもそも世界遺産とは、正式名称を「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(Convention Concerning the Protection of the World Cultural and Natural Heritage)といいます。1972(昭和47)年に第17回ユネスコ総会において採択され、「文化遺産及び自然遺産を人類全体のための世界の遺産として損傷、破壊等の脅威から保護し、保存するための国際的な協力及び援助の体制を確立すること」を目的としています。締結国の中から、委員国を選出して委員会を設置し、審議を重ねた結果、「世界遺産リスト」への登録となります。
2020(令和2)年1月現在、締約国数は193ヵ国、世界遺産リストの記載物件は文化遺産869件、自然遺産213件、複合遺産39件の計1,121件となっています。
ヌビア遺跡保護運動(韓国 1963年発行)。アブ・シンベル宮殿のラムセス2世像が描かれています。
昔、アブ・シンベル宮殿の移築のドキュメンタリー番組を見たことがありましたが、
これが世界遺産条約設立のきっかけとは知りませんでした。
世界遺産条約設立の経緯には、1959(昭和34)年から始まったアスワン・ハイダムの建設が大きくかかわっています。エジプト南部からスーダン北部にかけてのナイル川流域にあるヌビア遺跡群が、ダムにより水没する可能性が高まったのです。翌年、エジプト・スーダン政府から要請を受けたユネスコが世界的な救済キャンペーンを行った結果、アブ・シンベル神殿とフィラエ島の遺跡など20件以上の移築工事が行われ、水没をまぬがれました。このキャンペーンをきっかけに、価値ある遺跡やかけがえのない自然を、人類全体の遺産として保護していこうという機運が高まり、1972(昭和47)年のユネスコ総会での採択に至ったのです。
日本が世界遺産条約に加盟したのは1992(平成4)年。ヨーロッパ各国などは条約締結後、積極的に登録申請していたのに、なぜ日本はなかなか加盟しなかったのかについては、『郵趣』1994年8月号に詳細が載っていました。
なぜ、それまで加盟しなかったのかは、表向きには「体制が整っていない」ということだったが、実情は「日本独特の官僚体制」にあると言われている。日本の場合、基本的に文化遺産は文化庁、自然遺産は環境庁が取り扱い、最終的に申請するのは外務省と、世界遺産として登録されるまでに10近くの官公庁が絡むことになり、このあたりの調整がなかなかつかなかったようだ。それが急に、加盟の方向に向かったのは、1992年6月にブラジルのリオデジャネイロで開催された「地球環境サミット」にある。これは、176ヵ国が参加する国際的な環境会議で、日本も当時の首相である宮沢総理が出席することになり、「会議に出席するのに、世界遺産条約に加盟していないのは、みっともない」ということで、急遽、加盟したということらしい。
環境問題への関心や世界遺産の意義よりも、自国のメンツのために加盟したようで、ちょっと残念ですが、ともかく加盟後1年ほどで、日本最初の世界遺産4件が登録されることになったわけです。
屋久島は、樹齢7200年ともいわれる縄文杉をはじめとした、世界的に見ても特異な樹齢の屋久杉や、多くの固有種・絶滅危惧種などの生物相を有すること、また亜熱帯から亜高山帯までの植物の垂直分布が見られるなど、島ならではの生態系と優れた景観を有していることが、決め手となりました。世界自然遺産の指定地域は、山頂部から島西側の海岸部にかけてで、島全体の約21%であり、遺産地域の96%は国有林になっています。
いよいよ「第1次世界遺産シリーズ」発行!
さて、世界遺産の登録を受けて、いよいよ切手発行の運びとなりますが、これには切手好きだった当時の大臣や議員の働きかけによるところが大きかったようです。
「昔は“切手少年”だった」という日笠勝之前郵政大臣(※1)の答弁で始まった衆議院予算委員会第7分科会(6月7日)。ここでは、日本郵趣協会の理事でもある後藤茂衆議院議員の郵趣(※2)に関する質問に対し、大臣の率直な意見が聞かれ、今後の郵便事業に関するいくつかの新しい計画が明らかになった。その中でも、特に注目されたのが「世界遺産切手」に関する答弁。昨年12月、日本の「屋久島」や「姫路城」など4件が世界遺産として認定されたが、これを記念し、「世界遺産切手」の発行を考えており、すでに事務当局に具体的な検討をさせているという。(『郵趣』1994年8月号より)
切手への熱意が通じたか、日笠郵政大臣は辞職してしまったものの、計画は順調に進み、世界遺産シリーズとして1994(平成6)年12月に「姫路城2種」、1995(平成7)年2月に「法隆寺地域の仏教建造物2種」、7月に「屋久島2種」、11月に「白神山地2種」が発行されました。
発行数は各2,000万枚、縄文杉はグラビア印刷5色刷りで、写真撮影者は日下田紀三(写真家)、原画構成者は森田基治(郵政省技芸官)。ヤクシカはグラビア印刷6色刷りで、原画作者は森田基治(同)でした。前回の切手旅(第2回「東京 日本橋」)でご紹介したグラビア印刷を用いて、屋久島の緑やシカの毛並みを表現しています。
ところで、コレクターの多いジャンルの切手は、発行すれば世界中のコレクターが購入するため外貨獲得に役立ちます。世界遺産の人気は高いため、「世界遺産にかかわるものなら何でも集めたい」というコレクターに向けて、切手も頻繁に発行されています。
ユネスコ50年記念切手として、パラオから出された縄文杉の切手(1997年発行)。
迫力がありますが、よく見ると切手の部分はほぼ幹。送られた人は「なんだろう?」と思ってしまいそうです。
以降、日本の世界遺産が増えるごとに、10種シート(※3)が発行されています。
・第2次世界遺産シリーズ 全11集(2001~2003年発行)
「日光の社寺」「厳島神社」「古都京都の文化財」「古都奈良の文化財」「白川郷・五箇山の合掌造り集落」「琉球王国のグスク及び関連遺跡群」「原爆ドーム」
・第3次世界遺産シリーズ 全13集(2006~2020年発行)
「紀伊山地の霊場と参詣道」「石見銀山遺跡とその文化」「小笠原諸島」「平泉―仏国土(浄土)を表す建築」「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」「富岡製糸場と絹産業遺産群」「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製銅、造船、石炭産業」「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築活動への顕著な貢献」「「神宿る島」-宗像・沖ノ鳥島と関連遺産群―」「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」「百舌鳥・古市古墳群-古代日本の墳墓群-」
昨年登録された「百舌鳥・古市古墳群-古代日本の墳墓群-」(世界遺産リスト登録日は2019年7月6日)の切手は2020年7月に発行されています。
残念なことに1980年代くらいから、切手発行に際しての技芸官のコメントなどがあまり公開されなくなったため、今回は切手制作秘話のようなものがないのが、すこぶる残念。これも時勢でしょうか。
私が切手旅を書く時は、切手の博物館に併設されている専門図書室の蔵書をフル活用しています。明治・大正期からの世界の新切手情報や郵趣誌(郵趣家向けの研究書や同好会誌)のほか、1950年代からの切手発行に関する報道資料など、切手や郵便に関する様々な雑誌・書籍等が収蔵されています。一般の方でも博物館に入館していただければ、ご利用可能です(閉架図書のご利用は1日1,000円です)。
※1 公明党議員で、1994年の羽田内閣で郵政大臣に任命。切手が好きだったということで、初めて郵政大臣室に入室した際、切手がどこにもないことに気づき「郵政大臣室に切手がないのはおかしい」と、日本で最初の切手である竜文切手4種を額に入れて机に飾った、というエピソードが伝わっています。
※2 郵趣とは「郵便趣味」の略語で、切手を集め楽しむ趣味のこと。こうした趣味を持つ人たちを郵趣家と呼びます。
※3 切手が10枚印刷されたシートのうち、10枚すべて図案が異なるものを10種シートと呼びます。
屋久杉のパワーに圧倒! 誰でも深い森と巨木に触れあえる
さて、いよいよ屋久島へと出かけましょう!
私はこれまで2度、屋久島を訪ねたことがありますが、それでも見きれないほど、島の魅力はたくさんあります。登山や屋久杉を見ること、海や川のアクティビティ、滝、温泉など、見どころがありすぎて、旅程を組むのにさんざん頭を悩ませた記憶があります。
前述したように雨がよく降る島なので、予定にゆとりを持たせたほうが安心ですし、欲張りすぎずに、屋久島の何を見たいのか、どんなことをしたいのか、目的をある程度絞っていくほうが効率よく楽しめます。
かく言う私の1回目の屋久島旅の主たる目的は、縄文杉を見ることでした。切手にも描かれた縄文杉は、屋久島の代名詞でもありますが、往復10時間前後、約22kmも歩くので、見に行くにはそれなりの体力と装備が必要です。
片道約11kmのうちの8.5kmほどはトロッコ軌道のうえを歩きます。欄干のない橋を渡ったり、
実際にトロッコに遭遇したりすることもあります。後半の約2.5kmが登山道になり、
ウィルソン株や大王杉、夫婦杉などの銘木が現れ、縄文杉の登場となります。
私が訪れた日は10月の連休中日で、多くの登山客でにぎわっており、途中渋滞が生じるほど。それでもなんとか縄文杉にたどり着いたときは、感無量でした。根の保護のためデッキからの観賞となり、幹に触れることはできませんが、それでも圧倒的存在感とあふれ出る生命力を感じることができました。
ちなみに、樹齢1000年以上のスギを屋久杉、それに満たないものは小杉と呼び分けています。屋久島は花崗岩マグマが隆起した島で、土台は巨大な花崗岩の塊です。栄養分が少ないためスギの生育は遅くなり、その分年輪が緻密になり樹脂を多く蓄えます。普通のスギの6倍という樹脂の多さが防虫・防腐・抗菌の効果を生み、長寿のスギとなるのです。
樹高25.3m、幹回り16.4m、推定樹齢は2170年~7200年といわれる縄文杉。
発見当時は大岩杉とよばれていました。縄文杉の名前の由来は、縄文時代から
生きているという説と幹のこぶやうねりの造形が縄文土器に似ているからという説があります。
縄文杉の対面後、すこし山を登ったところでコーヒーを沸かして休憩していると、ヤクシカがやってきました。触ったりエサをあげたりすることは禁じられていますが、この時はシカのほうから挨拶をしに来てくれました。本土で見かけるニホンシカの亜種ですが、恒温動物は寒冷な地に行くほど大きく、温暖な地ほど小さいというベルクマンの法則通り、大人の雄でも体重30~40㎏ほどにしかならない小型のシカです。こうした動物との遭遇を逃さないためにも、屋久島登山ではクマ鈴はあらかじめ外しておきましょう(屋久島にクマはいません)。
屋久島と口永良部島に生息するヤクシカ。
近づいてきても、触れたり餌付けしたりしてはいけません。
縄文杉登山はそれほど難易度の高いルートではありませんが、距離が長いこと、雨などで足元が悪いこと、ハイシーズンは人が多く自分のペースで歩けないことなど、様々な要因がケガや事故、時間切れでの断念などを招いてしまうのも事実です。体力とよく相談して、挑戦してみてください。
「じゃあ、体力に自信のない人や小さな子連れのファミリーは、縄文杉が見られないの?」という疑問が浮かびますが、あえて“縄文杉を見ない選択”をする人もたくさんいます。なぜなら屋久杉は縄文杉だけではないから。名前が付けられた屋久杉の巨木だけでも37本もあり、なかには樹齢が3000年を超えるものもあるのです。そうした銘木を、縄文杉のような苦労をしなくても見られるのが、ヤクスギランドと白谷雲水郷です。
ヤクスギランドはもっとも初心者向きで、年配者や小さなお子さん連れでも楽しめるよう、
コースによっては木道が整備されています。レジャーランドのようなネーミングですが、
30分のふれあいの径コースでも、千年杉や双子杉、くぐり杉などの銘木に出会うことができます。
白谷雲水郷は、もののけ姫のモデルになったとされる「苔の森」が見られる自然休養林です。
こちらも1時間から4時間までいくつかのコースがありますが、
すべて登山道になるので足元の装備と雨具はきちんと準備したほうがよいでしょう。
温泉や滝に立ち寄りながら、島内を1周するというアクティビティもおすすめ!
旅程に余裕があるなら、レンタカーを借りて島を1周してみましょう。島内には集落が24あり、いずれも沿岸部の10時から8時の位置に点在しています。8時から10時の島の西部は世界遺産指定区域なので、原生林の中を1周道路が通るのみ。そんな車窓の変化を楽しみながら、海辺のドライブが楽しめます。
平内海中温泉は干潮時の前後2時間しか入浴できないレア温泉。
島内には8ヵ所も温泉があるので、はしご湯もおすすめです。
島内には8ヵ所も温泉があるので、はしご湯もおすすめです。
巨大な花崗岩の一枚岩を流れる「千尋(せんぴろ)の滝」は、この島が花崗岩で
できていることを物語っており、雄大な景色に圧倒されます。
できていることを物語っており、雄大な景色に圧倒されます。
屋久島西部の永田浜は、北太平洋で最大のアカウミガメの産卵地。ガイドツアーに参加すれば、
産卵を観察できます。写真はマルタが1979年に発行した「アカウミガメ」の切手です。
産卵を観察できます。写真はマルタが1979年に発行した「アカウミガメ」の切手です。
8~10時の間の原生林の部分の道路は「西部林道」と呼ばれており、
沿道にはヤクザルが日向ぼっこをしている姿もしばしば見られます。
沿道にはヤクザルが日向ぼっこをしている姿もしばしば見られます。
最初の旅の隠れミッションだったのが、引退間近のYS-11に乗ること。当時、鹿児島―屋久島間は、
航空ファンに人気を博した日本初の国産旅客機・YS-11が就航していました(2009年に旅客輸送は終了)。
写真は2010年発行の航空100年記念「YS-11」です。
航空ファンに人気を博した日本初の国産旅客機・YS-11が就航していました(2009年に旅客輸送は終了)。
写真は2010年発行の航空100年記念「YS-11」です。
遠くっても大丈夫! 遠方の郵便局の風景印をもらう方法
屋久島には全部で14局の郵便局があります。そのうち簡易郵便局以外の8局が風景印(※1)を配備しています。今回は、遠方の郵便局の風景印をもらう方法である「郵頼」を使って、安房(あんぼう)郵便局の風景印を手に入れました。
「郵頼」とは、文字通り郵便を使って風景印を頼む方法。どこに風景印を押印してほしいのかを記載した指示書(※2)とともに、63円以上の切手を貼った台紙(封筒でも官製はがきでもポストカードでも可)と返信用の封筒(宛先と84円切手を貼付)を添えて郵送します。
じつは私、「郵頼」は初めて。ドキドキしましたが、投函してから押印されて配達されるまで、6日間で手に入れることができました。
屋久杉と松嶺大橋が描かれた安房郵便局の風景印
8局の風景印は、どれも近隣の風景や特産品などが描かれていて、島情緒もたっぷり。屋久島を訪ねた際には、郵便局めぐりもして、風景印全局制覇をするのも、よいお土産になるかもしれません。
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屋久島の切手旅はいかがでしたか? なかなか遠くに行くことがはばかられる今だけに、大自然に包まれた南の島に触れ、しばし日常を忘れていただけたら幸いです。次回もお楽しみに。
※1 風景印とは消印の一種で、風景入り通信日付印の略称。大きさは直径36ミリ。郵便局のある地域の名所旧跡や特産品、ランドマークなどが描かれています。手紙やはがきを出すときに、郵便局員さんに「風景印でお願いします」といえば、風景印を押して配達してくれます。また、はがき料金(2020年現在は63円)以上の切手を貼ったはがきや封書、台紙を用意して「風景印の記念押印」をお願いすれば、風景印を押して手元に返してもらえます。これを再び投函・郵送することはできませんが、記念品として手元に残すことができるので、風景印を集めることを趣味としている郵趣家もたくさんいます。
※2 指示書は端的に、明確な文章を心掛けましょう。「〇〇郵便局 風景印押印 ご担当者様」宛で、どこに、どう風景印を押印してほしいのかを図示し、日付の指定があれば明記します。どうして貴局の風景印が欲しいのか、などの細かな理由を長々と記載する必要はありません。「郵頼」の対応は、郵便局員さんが業務の合間に善意でやってくれることなので、わかりやすい指示書が好まれます。
【参考文献】
・『郵趣』1994年8月号 日本郵趣協会発行
・『郵趣』1995年8月号 日本郵趣協会発行
・『スタンプマガジン』1995年4月号 日本郵趣出版発行
・『週間速報紙 郵趣ウィークリー』1995年No.25 日本郵趣協会発行
・『ゆうせいトピックス』No.818 平成7年6月下期掲載号 郵政省広報室
・『もの知り切手用語集』改訂版第9刷 日本郵趣協会発行 2019年1月
【参考ホームページ】
屋久島観光協会 http://yakukan.jp/index.html
屋久島町公式ウェブサイト http://www.town.yakushima.kagoshima.jp/
屋久島世界遺産地域 管理計画 – 環境省 https://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/wh/kagaku/19/190227-s4.pdf
野生動物図鑑 屋久島(オリンパスグループ企業情報サイト) https://www.olympus.co.jp/features/iwago/animals/zukan/yakushima.html
永田ウミガメ連絡協議会 http://nagata-umigame.com/